島のこと

ベトナム人の神様が石垣にいる!?南嶋民族資料館で知った石垣の歴史

こんにちは、久貝商店の店主クガイです。
たまたま手に取った雑誌に「南嶋民族資料館」なるものが石垣にあることを知ったので
早速行ってきました。
いきなり結論ですが、資料館だけでなく人柄もジワジワ来る面白さがあり、また行きたいな〜と思える場所でした。

南嶋民族資料館、いづこ!?

民家の中にあるため、少々分かりづらいのですがよくよく見ると矢印の看板がありました。

手書きで書かれていて、なんともほっこりする矢印。

で、車を駐車場に停めて入り口に行くと・・・門が閉まっている。。。
よく見ると、「門が閉まっている際はこちらにお電話ください。」という張り紙が。
番号を書いて貼っておくというのは、何とも石垣らしい・・・。
(地方は全部こんな感じなのかしら。)
なにわともあれ、連絡先が書かれているので早速電話です。

2、3コールほどで電話がつながり見学予約なしだけど見学できるかお話します。
すると、今、資料の整理中だけどいいよ〜という何とも素敵な回答をいただき、
外で待っていると隣からひょっこり崎原さんが登場しました。
登場、はや!!

実は石垣は県内1の凧あげが盛んな場所だった!?

早速、門の鍵を開けていただきいよいよ資料館にゴーです。
そして、崎原さんと雑談しつつ、入り口に向かいます。
ありがたや〜ありがたや〜で、早速お出迎えしてくれたのは
でかいシーサー夫妻。(米子焼きで作られたものだそうです。色ついてないの初めて見た・・・・。)

(米子焼きで作られたものだそうです。色ついてないの初めて見た・・・・。)

入り口に到着すると、、、こ、古民家!?
何でも、南嶋民族資料館は崎原3世代にわたって続く資料館で市で運営されている訳ではなく
個人で運営を行なっているとのこと。
んもう、存在自体がコーヒーのように味わい深いです。

最初に入場料を支払います。(ちなみに料金は大人350円、子供150円。大変リーズナブルすぎる価格です。)

で、入ろうとすると何やら凧が飾っています。
飾ってある凧は石垣の伝統工芸ですか??と聞くと、
何でも石垣は県内で有数いや1番というくらいに凧あげが盛んな島だそうです。
え、県内有数!?1番!?
え、全然知らなかった・・・・。

何でも、凧あげの全国大会もあるそうで、島民の方で全国大会に5位入賞した猛者もいるそうです。
石垣島には「八重山凧愛好会」なるものもあり、崎原さんはそこの会員だそうです。
ちなみに、今年の全国大会は石垣島で行われたそうです。
この全国大会ですが、前夜祭もあるそうでなんでも、自分たちで作った凧のオークションを行なっているそうな。
ニッチすぎですが、猛者たちの作った凧・・・ちょっと見てみたい。。。

石垣の方言で「ピキダー」と言います。アダンという植物の葉を使っているのが石垣島の凧の特徴だそうです。
こちらは「ハッカク」。
こちらはアイオー。干支の凧を作ったもようです。

他にも竹トンボについても熱く語る崎原さん。あまりに熱いので、簡単に竹とんぼについてまとめます。

・竹とんぼは羽の部分に鉛を入れたり、羽の長さのバランスを変えると市販のものよりもずっと長く飛ぶらしい。

・あまりに長く飛ぶと、本物のトンボやらてんとう虫やらが敵と間違えて襲撃してくることがある

驚くべき民芸品の数々

さて、入り口で凧あげと竹トンボについて熱い講義を15分近く聞いたあと、いよいよ入場です。
ジャーン!て、中が本当にすごいです。
資料、民芸品の山!山!山!よくこんだけ集めましたねー!!!!と、違う意味で感心してしまいました。
3世代にわたって集めた民芸品の数々。もはや大河ドラマです。資料館に出ているものはまだまだホンの一部で、倉庫にも自宅にもわんさかあるそうです。

「アダン」という植物の葉で作った鞄。崎山ご自身も作れるとのこと。
手回しのカラクリおもちゃ。レバーをガラガラ回すとシーサーやおじさんがくるくる回ります。

崎山さんご自身も、鞄やら人形やら凧やら筆やら色々とモノづくりをされているそうで、部屋の中央では、凧や竹とんぼ、アダンの葉の鞄を時々教えているいるそうです。

クバ笠やらアダンの葉で作った鞄やら、水墨画、沖縄には欠かせないアンガマーやミルクムナリのお面。
やちむん、抱瓶、中国から流れてきたという陶器の破片。。。
そして、教科書で見覚えのあるおもちゃ。昔の島のおもちゃ。
崎山さんのおじいさんが掘ったという石器。
なんか、マニアは絶対たまらないやんけー!ここ。というくらい、不思議なモノで溢れています。
宝の山なんだろうな、きっとここ。。。

おもちゃやアンガマーやら昔懐かしい工芸品の数々。趣があります。
八重山諸島に関することが書かれた資料の数々。歴史を感じます。。。

石垣には、ベトナム人の神様がいる!?

崎山さんは集めた民芸品のひとつ「ミンサー」に関する本を、沖縄国際大とタッグを組んで出しています。
しかも、ミンサーを一つ一つ顕微鏡にかけその成分を細かく解析した熱のこもった学術書です。
マニアにはたまらない一品だそうです。再販は無いということなので、みなさん一家に1冊いかがでしょうか。
そして、もう1冊。八重山諸島全域の御嶽に関する本。
(そうそう、石垣には(と言うか沖縄全域含め)御嶽という神様を祀っている神聖な場所があります。)
こちらの本は、その御嶽の全神様が祀ってある住所、神様の種類が網羅されている!!!という本になっています。
これまた、御嶽マニアにはたまりません。
で、その石垣の御嶽の中で、なんとベトナム人の神様がいるそうです。
なんでも石垣に漂着し、それから石垣島に米の育て方や保存の仕方を教えたという石垣にまさに革命をもたらしたベトナム人だそうです。この方が亡くなった時に島では神様として祀ったんだとか。
石垣に、そういうお話が眠っていたとは。。。知らなんだ。

士族の末裔発見

そんなこんなで神様の説明を受けていると、崎山さんのご先祖が士族!ということが判明。
その流れから、代々「杖道」という剣道の種類と「居合」を行なっているそうです。え、居合!?石垣に居合なんてやっている人いるの??てか、真剣持っているんですか!!?これまた、びっくり!

ちなみに、真剣の所持許可ですが、これは銃と違って警察に届出を出すのではなく教育委員会に届け出を出す必要があるらしいです。真剣を近々、買おうとしている人はぜひとも近場の教育委員会に行きましょう。

杖道と居合の段持ちの崎山さん。武道とモノづくりをこよなく愛する崎山さん。
武道をここまで続けていなければ、ものづくりを同じようにずっと続けていくことはできなかった。。。
と、少し涙ぐむ崎山さん。
熱い何かが込み上げてきたのですね。
杖道を長いことやってきていたのですが、ひょんなことから居合と出会い、思い切って居合に転向することにした崎山さん。すると、不思議なことに段をポンポンと取れるようになっていき
気づけば全国大会にまで出場できるようになったそうです。
杖道だけという追い込みから、居合と出会うことで「趣味でもいっか〜」と思えたことで変に力むということがなくなったそうです。( ←これって、仕事にも言えるかも。一つのことに集中するプレッシャーから解放されることで、これまで以上に視野が広がって生産が高まったり。)

そんなこんなで武道とモノづくりについても熱く語っていただき、気づけば3時間弱滞在していました。
最後に記念に写真をパシャリと一枚。ジャングルの入り口に佇む崎山さん。ナイスガイです。

博物館て、奥深い。

通常博物館とか美術館て、人とあまり会話するイメージないのですが「南嶋民族資料館」のように館長と直で、昔の話を聞いたり話したりできるのは石垣ならではのことかもですね。

地元の人たちの話を聞きたいという観光客には、まさにうってつけの場所だと思いますよ!マジで。
展示品の数々も面白いのですが、崎山さんが石垣の歴史や島の特性を知っているのでめっちゃ面白いです。

本を読んで歴史を知ることもいいですが、こうして人との交流をしながら歴史を知るって面白いです。
何より、会話という生物を通してその瞬間に体験できない自分だけの体験ができました。

ジワジワくる人とモノが待っている「南嶋民族資料館」。
また行ってみようと思います!

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